実父の七回忌があり臨時休業を頂いておりました。当日ご来店、ご足労頂いたお客様には大変ご迷惑をお掛け致しました。
4月の始めに亡くなった父親でしたが、
3月以降になるとウチのような零細花屋に空けられる日は無いので、
アニキとオフクロに相談して早めの日程と相成りました。
実家での法要を済ませ、お寺さんに墓参りへ。
オフクロを僕の車に乗せて向かった。
道中、車内で生前の親父が「しでかした事」の話で
ひとしきり盛り上がった、まぁいつものことである(笑)
七回忌までの6年間、次男坊の僕にはまったく知らされてなかった事をいくつも聞かされた。
ウチのアニキが「長男だから」というだけで矢面に立たされてきた事、
尻拭いをした事、そんな事を沢山知った。
僕が自分の好きな仕事を
好きに選んで自由にやって来れたのは、
そんな様々なことを、アニキと実家に置き去りにして来たからだ。
アニキの苦労を改めて想った。
それでも僕ら兄弟が、
こうして供養する気持ちを維持出来るのは、
親父が生前、お金には縁がなかったけど圧倒的な働き者だった事と、
僕ら息子2人にとって絶対的な存在であるオフクロの大切な人だと言うことを
オフクロが僕らに刷り込んで来たからだと思う。
「親父は恵まれた人だなぁ」
と、返すがえすも感じる。
この日は 天気にも恵まれて、お墓参りはつつがなく終わった。
お寺さんには、お地蔵さんを守るように枝を伸ばしたサクラがある。
まだ固いけど確実に開くと言い切れる力のある蕾を付けたサクラである。
ここ関東平野にサクラが舞い散る頃、
その関東平野の片隅から彼岸へと渡った親父は、
こうやってまた桜が咲く頃、
そして
散る頃、
思い出してもらえる。
「つくづく恵まれている人だなぁ」