晴れていると日中は 暑いくらいになってきました
生花の扱いを 生業としているものには キビシイ季節ですね
それでも 季節の花たちは元気です、力がありますね
今朝 仕入れたデルフィニューム・グランブルー
箱から出した時の状態は こんなですが・・・・・
きちんと水揚げをすれば
ちゃんと生き返ります。
「花」を「生」けるってやつです。
近年は 生産者の提案なのか、花屋の意見なのか、消費者の声なのか知らないけど 生産地から市場まで
桶のようなモノに水を入れて花を立てた状態にして、もしくは箱の中に漏れないように水をいれて出荷してくる生産者が増えている。
花のダメージを考えると すごく良い状態で流通するだろうと考えられていると思う。
が、 しかし
僕は 原則として この 水に活けた状態で出荷することに 反対である。
できれば
よけいなこと すんな しっかりとした箱に入れて 寝かせて出荷してほしいと思っている
茎の切り口に保水もして欲しくない。
その理由は、
まず 第一に これからの季節特に、水が入った箱は 花や、葉っぱが湿気で蒸れた状態になっていることが多い
運んでくるのは 花の専門の運送屋さんとは限らない、倒されたり 投げられたりして、切り口以外にも水は廻ってしまったりしている。
第二に 科学的な見地からいうと 花は上向きに持つより 下向きに持った方が エチレンガスが出にくいと言われている。
花を 逆さにして持つ昔の人の知恵は 理にかなっているらしい。
(保水してラッピングした花束は逆さに持たないで下さいね)
そして 第三に、
水揚げは 花屋の仕事だっ。 って想っている。
上の画像のように 非常にのどが渇いているような状態の生花を 最初に「きっちり」水揚げする事が 長持ちする生花の水揚げだと考えている。
新しい花は どんな人が水揚げしても、たとえば ただ「切って水につけただけ」でも
とりあえず水は揚がる
そのあと すぐに元気が無くなってきて 「あんたプロだろ、水揚げしてくれよ」って言われても もう遅い。
最初の半日で決まるのだ。
花だって そうそう生き返れないのだ。
だからこそ 水につけて出荷したらいいと思うんだろうけど ダメージが判りにくい分、本当にその花が畑から真っすぐやって来たものなのか 出荷調整をされているものなのか判断出来ないこともある。
だいたい われわれ花屋がきっちり水揚げして 生き返らせないモノは もう出荷に耐えうる切花では無いのだ
畑で眺めるか 鉢物として出荷すればいいと思う。
もう一回言っちゃおう、水揚げは花屋の仕事なのだ。 ←(わかったよ)
水揚げは お店によって こだわりもあって手法も異なる
それだけに 花屋の魂なわけで。
ごくたまに よそで買った花束をラッピングしてくれ、もしくは おたくの花を足して花束を作ってくれって
花束を持ち込まれる事があります
僕は「その花」に責任を持てないので 丁重にお断りしている。
べつに 意地悪をしたいわけではないので どうしてもといわれて 作ることがあるけど
一つだけ約束してもらうことがある。
「これは我蘭堂の花束ではないので ウチで買ったとは言わないで下さいね」
感じ悪いと思われても そこは 我蘭堂の聖域なんです、ごめんなさい。