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あくまでも 「ある男」の話です、ハイ。

その日の朝、ある男は ひどい頭痛を伴って目が覚めた。

昨夜、遅くまで 同業者と深酒をしていたからだ。

配達業務が 何件かある、お店のスタッフ不在の今日は 開店前にその配達を済ませなければならない。

急いで準備をして 品物を 積み込み 重い頭で車を走らせる。

通りの交差点を 曲がり しばらく直線、信号もしばらく無い上り坂、 その男は車を加速する。

建物に隠れた左側の 空き地に なにやら二人の男が座っているのが 通り過ぎざま 視界にはいった。

(ネズミ捕りだ!)

気づいたとき その男の車は すでに数十キロオーバーで走っていたはずだ。

(捕まる!)

そう、その男は直感する。

それでも しばらく警察の姿は無い、ひょっとしたら準備を始めたところだったのかもしれない。
そりゃぁそうだ、まだ9時だからなぁ・・・

緩やかなカーブを曲がった先に 押しボタンの信号機が見える

その脇には 一台のパトカー、白バイ、5~6人の警察官が立っていた。

その男の車を停める為 警察官は 信号の押しボタンを 押して 道路に立ちふさがり警棒のような物を その男に振り 停車を促している。

(捕まった)

そう覚悟した とき ある事実に気づき その男は 凍りつく。

(おれ、きっと二日酔いで酒臭いぞ)

車は 赤信号に停められ 停車する。

近づいてくる白バイの警察官。

その男は 窓を 少しだけ開ける。

警察官 「ちょっと スピードでてたみたいですねぇ、 信号が青に変わったら 左に曲がってもらえますか」

(まずい、スピード違反は まぁいいとして【いやよくないだろ】 もし 酒気帯びだったら・・・)

その男は 来週末に イベントを控えている、免停はシャレにならない。

テレビドラマで 検問を突破する容疑者の姿が 頭をよぎる(そりゃぁマズイだろ)

(いや、べつに 飲酒して運転しているわけじゃない、とにかく ハラをくくって車を停めよう)

そう思っている その男の前に 違う警官が出てくる。

その警官は その男に向かって 「違う違う!」のような ポーズで手を振り その男の車に 「行け」と ジェスチャーしている。

その男の 頭の上に 大きな 「?」マークが出る。

(はっ、とにかく 行っちゃおう、この場から去ろう、警察の気が変わらないうちに)

その男は 車を本線に戻して 配達先に向かう。

ふと ルームミラーを見ると その男の車と 「同じ車種、同じ色」の 車が すぐ後ろに 付いていた。

しかし 警察は その車を 停める様子もない。

その男の 頭の上には またしても 大きな「?」マークが・・・・・・

もう「?」マークは 車の天井を突き破って上に出るほど大きくなっている。

ナンだか判らないまま 配達を済ませ、よせばいいのに 車は また 先ほどの場所を反対車線で通る。

「犯人は現場に戻る」っていう捜査の鉄則を 身をもって体験(いや、べつに犯人じゃないからね)

これで 捕まったら どうにもならないよなぁ・・・・・なんて考えている。

通過ぎわに 警察官たちに目をやると 一人の警官と目が合った。

その男は 車内で そっと つぶやいてみる・・・・・・

「私が犯人です」 と。


                                 完

(5月の朝に起きた小さなミステリー、 だれかこの謎を解いてください(笑)
by garland1992 | 2008-05-05 10:04 | Comments(2)
Commented by sur-lie at 2008-05-07 10:20
ぶわーーはっはっはっはっは!!
どーしてくれるんですか今仕事中なのに(コラっ)
モニターにアイスティ吹きそうになりましたっ。
犯人の心模様がツボにはまっちゃってぇ。
きっと『車の神様』かナンかがついていたんでしょうねー。
よかったよかった!

終わりよければ全てよしってことで、
『違反金払ったつもり!』で
私なら焼き鳥コースプリンデザートつき、いっちゃいます。(笑)
Commented by garland1992 at 2008-05-07 16:53
なんでですかね、あの心理・・・・・
よせばいいのに 現場へ向かう犯人・・・・・・

しかしなんで 無罪放免になったのか・・・・・
周りに聞いても 結局判らず、「なんかご馳走しろ」といわれるだけでした(笑)